産後の尿漏れはいつ治る?原因と骨盤底筋トレーニングを現役助産師が解説

産後

くしゃみをしたら漏れた。笑ったら漏れた。重いものを持ったら漏れた。

産後の尿漏れは、とてもよくあることです。でも人に言いにくいので、ひとりで悩んでいる方が多いところでもあります。

なぜ起こるのか、いつ治るのか、何をすればいいのかを書きます。

💧 なぜ産後に尿漏れが起こるの?

原因は骨盤底筋(膀胱や子宮を支える筋肉)がダメージを受けて緩むことです。

妊娠中は、大きくなった子宮の重みが骨盤底筋にかかり続けます。そして出産では、赤ちゃんがそこを通ります。10ヶ月かけて負担がかかり、最後に大きな力がかかる——それが産後の骨盤底筋の状態です。

支える力が弱まるので、お腹に力が入った瞬間に漏れます。くしゃみ・笑ったとき・重いものを持ったときに多いのは、そのためです。

💡 無痛分娩とは関係ありません

ここは分けて考えてほしいところです。

無痛分娩では「尿が出ない・尿意がない」というトラブルが起こりやすくなります。麻酔で膀胱の感覚が鈍るためです。

でも尿漏れのほうは、無痛分娩に限らず出産全般で起こります。自然分娩でも同じです。

「無痛にしたから漏れるようになった」ではありません。産んだ体には、みんな同じ負担がかかっています。

⏳ いつ治るの?

産後数週間〜数ヶ月かけて、少しずつ回復していきます。

すぐには治りません。でもほとんどの方は、時間とともに軽くなっていきます。「一生このままかも」と思う必要はありません。

💪 いちばん効くのは、骨盤底筋のトレーニング

骨盤底筋トレーニング(肛門や膣をキュッと締めて緩める運動)は、尿もれの回復に効果的です。研究でも、はっきりした結果が出ています。

私の職場では、尿もれの訴えがあれば個別に指導しています。ただ、全員に一律で行っているわけではありません。

個人的には、できるなら産後の早い時期から始めたほうがいいと思っています。
施設によっては、産後2〜3日目の退院指導で説明しているところもあります。
気になる方は、入院中に助産師に聞いてみてください。

やり方はこちらにくわしく書きました。道具もお金もいりません。
▶ 産後の骨盤ケアって必要?「とりあえずベルト」でいいのか、現役助産師が正直に書きます

⚠️ こんなときは受診を

  • 産後数ヶ月たっても、尿漏れが改善しない
  • 排尿のときに強い痛みがある、熱が出ている(膀胱炎の可能性)
  • 足のしびれや力が入らないなど、排尿以外の症状もある

尿漏れが長引く場合、フォローは泌尿器科になることが多いです。「産婦人科じゃないの?」と思うかもしれませんが、排尿は泌尿器科の専門分野です。適切なところで診てもらうのが、回復への近道になります。

✅ まとめ

  • 原因は骨盤底筋が緩むこと。妊娠中の負担+出産の負担が重なります
  • 無痛分娩とは関係ありません。自然分娩でも同じように起こります
  • 産後数週間〜数ヶ月かけて、少しずつ回復していきます
  • 骨盤底筋トレーニングが効果的。早い時期から始めたほうがいいと思っています
  • 数ヶ月たっても改善しないなら、泌尿器科へ

言い出しにくいことだと思います。でも産後にはとてもよくあることなので、ひとりで抱えないでくださいね🌷

尿が出ない・尿意がないほうについては、こちらに書いています。
▶ 産後に尿意がない・尿が出ない|無痛分娩のあとの尿閉を現役助産師が解説

👉 産後や赤ちゃんのことは、ほかにも記事を書いています。全部まとめたページはこちらです。
【産後・育児ガイド】ママの体・母乳・赤ちゃんのこと|現役助産師がまとめました

この記事の感想やご意見は、コメントで聞かせてもらえるとうれしいです😊(個別の医療相談にはお答えできませんので、心配なことは必ずかかりつけの産院にご相談くださいね)

助産師Fujiちゃん

助産師/看護師。関西出身、関東在住。看護師・助産師の免許を取得後、産婦人科の臨床現場で18年間、たくさんの妊婦さん・ママたちに寄り添ってきました。現在は無痛分娩を行うクリニックに勤務中。プライベートでは6人の子どもを出産し、子育て中です。病院の限られた時間では伝えきれない「本当に知ってほしいこと」を、現場の本音とともに発信しています。

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