アフターピルは薬局で買える?避妊の方法と一緒に助産師が解説

産後

避妊のこと、学校でちゃんと習いましたか?

私は、家でも学校でもほとんど教わらないまま大人になりました。学校で習ったのは生理のことまで。避妊の方法も、妊娠の仕組みも知らないまま、妊娠しました。

知らないまま大人になるのは、本人のせいではありません。教わる機会がなかっただけです。

この記事では、避妊の方法の種類と、避妊に失敗したときの「緊急避妊薬(アフターピル)」の基本をまとめます。

💡 避妊の方法には、種類があります

コンドーム

いちばん手軽で、薬局やコンビニで買える方法です。性感染症を防げるのは、この方法だけです。

大事なのは、着けるタイミング。挿入する前から着けてください。途中から着けても、避妊にはなりません。射精の前に出る分泌液にも、精子が含まれていることがあるからです。

最初から最後まで着けること、破れや外れに気をつけることが基本です。

低用量ピル

産婦人科で処方してもらい、毎日飲む薬です。正しく飲めば、避妊の効果は高い方法です。

飲み忘れると効果が下がること、血栓症のリスクがある人は使えないことなどがあるので、医師と相談して決めます。

生理痛などの治療には、よく似た別の薬(LEP)が使われます。こちらは保険が使えますが、避妊の薬としては認められていません。避妊もしたい場合は、医師にそう伝えて相談してください。

▶ 生理の悩みとピルの話【助産師が正直に解説します】
ピルの種類や、生理痛・PMSへの使い方について。

子宮内避妊具(IUD・IUS)

医療機関で、子宮の中に小さな器具を入れる方法です。一度入れると数年効果が続くので、飲み忘れのような失敗がありません。

銅が付いたタイプ(IUD)と、ホルモンを出すタイプ(IUS。ミレーナなど)があります。向き・不向きがあるので、産婦人科で相談してください。

どのくらい確実?

1年間に妊娠する割合の目安です。

  • コンドーム:一般的な使い方で13%(正しく使えば2%)
  • 低用量ピル:一般的な使い方で7%(正しく飲めば0.3%)
  • 子宮内避妊具:銅付きのタイプ(IUD)0.8%、ホルモンを出すタイプ(IUS)0.7%(正しく使えば0.6%・0.5%)

「一般的な使い方」は、飲み忘れや着け方のミスも含めた、実際の数字です。正しく使うかどうかで、ここまで差が出ます。

※数字は、国立成育医療研究センター(妊娠と薬情報センター)の資料「計画的な妊娠を考えるために」の表によります。

費用の目安

病院やお店によって違うので、あくまで目安です。

  • コンドーム:1箱(10〜12個入り)1,000〜2,000円くらい。薬局やコンビニで買えます
  • 低用量ピル:避妊用のピルは保険がきかず、薬代は1か月3,000円前後(ほかに診察代)。生理痛などの治療に使う薬(LEP)は保険が使えますが、避妊用とは別の薬です
  • 子宮内避妊具:避妊が目的だと保険がきかず、銅付きのタイプ(IUD)で約2〜5万円、ミレーナ(IUS)で約5〜8万円。過多月経や生理痛の治療が目的なら保険が使えて、入れるときの費用は3割負担で1万円程度です

子宮内避妊具は最初にお金がかかりますが、一度入れると数年使えるので、長い目で見ると負担が軽くなることもあります。

🙅‍♀️ これは避妊になりません

「効く」と思われがちな方法の中に、避妊にならないものがあります。

外出し(膣の外で射精すること)

射精の前の分泌液にも、精子が含まれていることがあります。タイミングを完璧にコントロールすることもできません。

1年間に妊娠する割合は、一般的な使い方で約20%。「避妊したつもり」でも、確実な方法ではありません。

性交のあとに膣を洗うこと

精子はすぐに子宮の方へ進んでしまうので、あとから洗っても間に合いません。それどころか、膣の中を洗うと膣内の環境がくずれて、感染症の原因になることがあります。

こうした方法に頼ってしまったときや、避妊に失敗したときのために、次の「緊急避妊薬」を知っておいてください。

💊 もしもの時:緊急避妊薬(アフターピル)

コンドームが破れた、避妊しなかった、望まない性行為があった——そんなとき、性交のあとに妊娠を防ぐための薬が、緊急避妊薬(アフターピル)です。

2026年2月2日から、緊急避妊薬「ノルレボ」が、処方箋なしで薬局・ドラッグストアで買えるようになりました。

知っておいてほしいこと

  • 性交から72時間以内に飲みます。早く飲むほど効果が高く、妊娠を防ぐ割合は約8割とされています。100%ではありません
  • 買えるのは、条件を満たした薬局だけです。どこでも買えるわけではありません
  • 本人がお店に行き、薬剤師の説明を受けて、その場で飲みます。代わりの人は買えません。持ち帰ることもできません
  • 年齢制限はありません。親やパートナーの同意もいりません
  • 値段の目安は、1錠7,480円(税込・希望小売価格)です

買える薬局の探し方

取り扱っている薬局は、厚生労働省のホームページで一覧が見られます(毎月更新されます)。

▶ 厚生労働省「要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧」

在庫や、対応できる薬剤師がいる時間が決まっていることがあるので、行く前に電話で確認すると安心です。

飲んだあとのこと

飲んだら終わり、ではありません。3週間ほどたったら、妊娠していないか確かめてください(妊娠検査薬、または産婦人科で)。

72時間を過ぎてしまったときや、薬局で買えなかったときは、産婦人科に相談してください。対応できる場合があります。

望まない性行為があったときは

ひとりで抱えないでください。「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」に相談できます。全国共通の短縮番号は「#8891」です。緊急避妊薬のことも含めて、相談にのってもらえます。

✅ まとめ

  • 避妊の方法にはコンドーム・低用量ピル・子宮内避妊具などがあります。性感染症を防げるのはコンドームだけです
  • コンドームは挿入の前から。途中からでは避妊になりません
  • 外出し・あとから洗うのは、避妊になりません
  • 避妊に失敗したら、72時間以内に緊急避妊薬。2026年2月から薬局で買えるようになりました

避妊の方法を知っていることは、自分の体と人生を守る力になります。あのときの私に教えてあげたかったことが、今のあなたに届けばうれしいです🌷

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この記事の感想やご意見は、コメントで聞かせてもらえるとうれしいです😊(個別の医療相談にはお答えできませんので、心配なことは必ずかかりつけの産院にご相談くださいね)

助産師Fujiちゃん

助産師/看護師。関西出身、関東在住。看護師・助産師の免許を取得後、産婦人科の臨床現場で18年間、たくさんの妊婦さん・ママたちに寄り添ってきました。現在は無痛分娩を行うクリニックに勤務中。プライベートでは6人の子どもを出産し、子育て中です。病院の限られた時間では伝えきれない「本当に知ってほしいこと」を、現場の本音とともに発信しています。

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